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【書評】 『「怠惰」なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論』 レビューと感想

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今回は『「怠惰」なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論』を書評していきます。

本書は、慢性的な疲労感や罪悪感に悩むすべての人に向けて、「もっと頑張らないと」と思い込むその前に、立ち止まって考えるべきことを教えてくれる一冊です。生産性至上主義の社会に警鐘を鳴らし、“怠惰”というレッテルに潜む真実を解き明かしています。

目次

書籍紹介

書籍名「怠惰」なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論
著者デヴォン・プライス
出版社ダイヤモンド社
発売日2022年5月

概要

『「怠惰」なんて存在しない』は、「なぜこんなに頑張っているのに、まだ足りないと感じるのか?」という現代人の深い悩みに答える書籍です。著者デヴォン・プライスは、自身の過労による体調不良を経て、「怠惰は幻想であり、心と身体の悲鳴こそが本質だ」と気づきます。

本書では、過剰な生産性志向がどのように人々を疲弊させ、無意識のうちに「頑張らなければ愛されない」と思い込ませているかを、心理学や社会学の視点から解説。“やる気が出ない”“疲れて動けない”という状態を「怠惰」ではなく「正当な反応」として捉えなおすことで、健やかに自分らしく生きる方法を提示しています。

本書を読むことで得られること

  • 「怠惰」は病ではなく、身体の正当な反応だと理解できる
    体が動かないのは無気力ではなく、過労や心の防衛本能による自然なサインだと解説されています。
  • 生産性至上主義から距離を置く考え方が身につく
    「休むこと=悪」という価値観がどれほど根深く浸透しているかを歴史的・文化的に掘り下げています。
  • 自分の限界を無視しない“線引き”の重要性がわかる
    疲労の前兆を見逃さず、意図的に「休む権利」を行使する具体的な手法が紹介されています。
  • 働きすぎによる燃え尽きのメカニズムが理解できる
    自分の価値を“頑張り”に結びつけることがどれだけ危険かが、体験談とともに語られています。
  • 自分らしく生きるために“手放す勇気”が必要だと気づける
    完璧主義や自己犠牲から脱却し、自分に優しくあることの意味が強調されています。

本書を読んだ感想

読んでいて、何度も「これは自分のことだ」と思わされました。仕事や人間関係、社会貢献など、すべてに一生懸命になろうとすればするほど、自分が疲弊していく。でも、その疲れにすら「怠けているんじゃないか」と罪悪感を覚えてしまう。この悪循環が、自分だけの問題ではなく、社会に根づいた“思い込み”であると気づかせてくれたのが、本書の一番の価値だと思います。

また、怠惰という言葉の裏にある構造的な差別や無理解にも触れられており、「ただ頑張れば報われる」という前提がいかに危ういものかを痛感しました。休むこと、自分を守ること、他人に頼ること。それらは「サボり」ではなく、これからを健康に生きていくための“選択”だと、自信を持って言えるようになれた気がします。

本書の評価

★★★★★

本書は、「がんばらなければいけない」という呪いから読者を解放してくれる、力強いメッセージに満ちています。心理学的根拠と著者自身の体験が織り交ぜられており、信頼性と共感性のバランスが絶妙です。今この社会で「疲れている」と感じているすべての人に読んでほしい、まさに救いの書と言えるでしょう。

本書がおすすめな人

  • 「頑張りすぎて疲れた」と感じている人
    無理をしてしまう理由と抜け出す方法が見つかります
  • 自分に「怠惰」というレッテルを貼ってしまう人
    その感情の背景にある社会的刷り込みがわかります
  • 燃え尽き症候群に悩むビジネスパーソン
    生産性に縛られない生き方へのヒントが得られます
  • 休むことに罪悪感がある人
    「休む権利」を主張する勇気をもらえます
  • 教育や福祉、ケアの現場で働く人
    「努力が足りない」と評価されがちな人々の背景理解に役立ちます

まとめ

『「怠惰」なんて存在しない』は、「もっと頑張らないと」と思い詰める日々に、一石を投じる一冊です。私たちが“怠惰”と見なしてきたものの正体は、むしろ心身を守るための正常な反応であることが、丁寧に、そして力強く語られています。これからの時代を、健やかに、しなやかに生きていくために、大切な考え方がぎゅっと詰まった本です。

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